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スウェーデン・フインランドの終末期ケア (


1.サバツベリ病院
  (老年科チーフ ヨーラン・ボーストルーム氏)

 退院計画・・・平均入院日数10日の背景に
 この病院に入院できるのは、「2つ以上の健康問題のある人」で、手術のあとのリハビリや終末期ケア、鎮痛ケア、認知症などの診断に対応しています。ほんとうに救急の人は救急病院に行き、リハビリだけが必要な人は、在宅でリハビリを受けます。
 121ベッドありますが、「胃ろう」をつけている人はほとんどいません。多くて1人程度です。雇用者は300人程度、医師は35人です。
 平均入院日数は、なんと、10日ほどです。
 スウェーデンの医療は、県が責任を持ちます。福祉や介護はコンミューン(市など)の責任です。病院には県営病院と私営病院とがあり、どちらを選択するかは家族や教会の評判を聞いて、患者が決めます。病院のランキングは公表されており、このサバツベリ病院は2位です。1位との差は、24時間以内に入院させることができたのが、91%(2009)だったことによるもの僅差でした。
病院ランキングがネットで公表されており、情報公開の徹底を感じました。スウェーデンではコンピュータができないと生活できないといわれており、高齢者へのIT講座は非常に盛んです。
 医療にとって重要なのは、コンミューンとの連携です。
 「患者が入院した時、この患者は何の支援を必要としているか判断して、私たちのところに入院しているとコンミューンに連絡します」
 個人の氏名や病状が県の病院から市に連絡される、これは個人情報の侵害ではないか、管理型社会ではないかと思う人もいるかもしれません。でも、隣家の収入でさえネットで知ることができると聞けば、そういう社会を許容している国民性だと感じました。その上で、医療と介護の連携があるのでした。
 コンミューンではどのような介護や福祉、たとえばホームヘルプサービスかショートステイかなど必要性を判断し、計画します。退院できるようになったら、5日以内にコンミューンは準備を整えます。この5日分は県が費用を負担しますが、それを超えたらコンミューンが負担します。平均4日以内で退院計画が整うとのこと。しかし、渡邊論文にもあったように「介護責任のあるコミューンから医療責任のある県に支払う費用が継続」ということで、予定通りにいかないことも多いようです。しかし、退院計画における病院(県)と福祉(市)との連携は密です。「もっと入院していたい」などという個人の理由による社会的入院は許されません。
 退院支援、日本でもようやく問題になってきましたが、退院後の生活について、コンミューンが責任を持つシステムは、「安心して退院できる」大きな決め手になると思います。ここがしっかりしているからこそ、平均入院日数10日が実現しているのだと思いました。
 この退院支援については、在宅療養部が大きな役割を果たしています。これは、次回述べることにしましょう。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン by n-okifuji | 2012-06-17 16:22